キャリアガイド


ITコンサルタント/ERPコンサルタント

概要

ITコンサルタント/ERPコンサルタントITコンサルタントは、アクセンチュアやIBMなどに代表されるIT系コンサルティングファームで活躍するコンサルタントです。
ITを通じて企業が抱える経営課題の解決を支援しています。
具体的には、経営課題解決を実現するITシステムの具体像を描き、システム設計・開発のプロジェクトマネジメントを担うことが、ITコンサルタントの主たる業務となります。

典型的なプロジェクトとしては、ERP(Enterprise Resource Planning)、SAP(SAP社によるERPパッケージ)、CRM(Customer Relationship Management)などのシステム導入支援が挙げられ、ERPコンサルタントは、近年得に需要が高まっています。
システムの要件定義や具体的なプログラムを書いてシステムを構築するSEに対し、プロジェクト全体の設計・運営の舵を取り、経営課題の解決を支援するITコ ンサルタントは、より経営陣に近い立場で事業の中枢を担うと言えるでしょう。

なお、外資系のITコンサルティングファームで活躍するITコンサルタントには、ファーム内で昇進を重ねるとともに、案件を獲得するセリング(営業)が求められるようになることが特徴的です。
マネージャーレベル以上のポジションに就くと、案件獲得でパフォーマンスを上げることができなければ、ファームに在籍し続けることが難しくなります。
ITコンサルタントを目指す場合、外資系ファームと日系ファームの選択も大きな分かれ道となります。


求められる人材要件

一般的に、ITコンサルタントには、業界知識と業務知識が求められます。

IT系コンサルの場合、システム開発の経験があると望ましいという傾向がありますが、ITセールス経験がある場合にはポテンシャル採用もあります。
また、若手であっても、業界知識または業務知識のどちらかが評価されれば、ポテンシャル採用されるケースも見られます。

ERPコンサルの場合、業界知識と業務知識があれば、システム開発の経験が強く求められることはありません。ポテンシャル採用が行われるケースも多々見られます。

年収水準

ITコンサルタントの年収は、スキルレベルによって大きく幅があります。スキルアップによって年収増が見込めることを意味しています。以下は、参考としての年収水準です。

  • パートナー:1,800〜2,000万円
  • シニアマネージャー:1,300〜1,400万円
  • マネージャー:1,000万円
  • シニアコンサルタント:800万円
  • コンサルタント:600万円
  • アナリスト:400万円

ここ数年、日本企業の国内外企業買収による業務・システムの統合やERPのクラウド化などに伴い、ITコンサルティングへの需要は飛躍的に伸びています。
「市況が良い時に転職をする」ことは、転職の基本セオリーです。
ITコンサルタントには、キャリアアップのチャンスが広がっています。

ネクストキャリア

自社内でのキャリアアップ

ITコンサルタントは、社内でプロジェクト経験を重ねてマネージャーロールを修得することで、早ければ20代後半からプロジェクトマネージャーとして活躍する例も多々見られます。
地道に経験を積んでいくことによって、着実に社内でキャリアアップしていくことが可能です。

但し、パートナークラスまで昇格するためには、新規案件を受注する営業力が必須となります。
実際、40歳前後までは優秀なプロジェクトマネージャーとして活躍した人が、営業力がないためにパートナーに昇格できず、辞めざるを得なくなってしまうというケースが見られます。
この状態で年齢を重ねると、他のITコンサルティングファームへの転職機会も少なくなるため注意が必要です。

他のコンサルティングファームへの転職

コンサルtoコンサル(他のコンサルティングファームへの転職)では、戦略系、財務系、業務・IT系、シンクタンク系など、幅広いオプションがあります。
また、新規案件を受注する営業力をもつ外資系ITコンサルタントには、コンサルティングファームやSIerなど他社からのオファーが絶えません。
リーマンショックで多くのITコンサルタントがリストラされた際にも、案件を受注できる方はコンサルティングファームやSIerから引く手数多だったという事実には、営業力に対する高い市場価値が象徴されています。

事業会社への転職

30代前半までを目安とする若い年齢での転職では、ポテンシャル採用が行われるケースも多く、幅広いキャリアの選択肢があります。
事業会社の経営企画や情報システムはもちろん、ITに縛られない経営コンサルティングファームへの転職も可能性があります。
最近では、ベンチャー企業の経営幹部へ転身する方も増えています。

これに対して、30代後半以降での転職となると、即戦力であることが求められるため、自分の強みとなる特定業界や特定業務の専門知識を備えておく必要があります。
また、携わってきた業界の専門知識を活かした転職になるため、例えば保険業界のプロジェクトを担当してきた方の転職先候補は保険業界が中心となるなど、転職先の業界が絞られやすいという制約にも留意しておく必要があります。

メジャープレーヤー


  • アクセンチュア
  • IBM
  • プライスウォーターハウスクーパース(コンサルティング)
  • デロイトトーマツコンサルティング
  • アビームコンサルティング
  • クニエ
  • シグマクシス
  • SAP
  • ガートナージャパン
  • フューチャーアーキテクト
  • スカイライトコンサルティング
  • ウルシステムズ
  • ウィプロジャパン


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