注目企業情報

デル

Dell Japan

概要 SUMMARY

デル株式会社は、PC、サーバーその他関連機器等を製造・販売し、世界トップクラスの販売台数を誇るグローバルカンパニーである。
1984年にマイケル・デルが米国テキサス州で設立し、現在も本社所在地はテキサス州のラウンドロックである。
顧客からの注文生産(BTO:Build to Order)によるユーザー直販スタイルを基に、デル独自のビジネス・モデル「デル・ダイレクト・モデル」を確立。
PC1台からでも顧客のカスタマイズ要望に応じ、1台1台異なる製品情報をデータベースに蓄積してサポートに役立てる顧客志向と、中間業者を排して在庫を最小限に抑える効率的な販売形態を両立させ、急成長を遂げた。
PC直販メーカーの代表的な先駆者である。

設立当初の1984年、マイケル・デルはまだ19歳、テキサス大学の大学生であった。
1,000ドルの資本金でデルの前身である PC's Limited を設立。
パソコンのメンテナンス会社としてスタートしたが、誰でもパソコンが製造できるIBM PC互換機のメリットを活かし、翌1985年には最初のコンピュータ「Turbo PC」の設計、製造に乗り出す。
同時に業界初となる返品対応と、製品が故障した場合に技術者が顧客宅まで出張修理するオンサイトサポートの翌日対応を開始し、デルの特徴である顧客満足度の高いカスタマーリレーションズの基礎を築いた。

設立からわずか4年目の1988年には新規株式公開を行い、3,000万ドルの資金を獲得して企業規模を拡大。
ノートパソコン市場にも参入し、世界各地に市場を広げ、1989年から1991年までの3年間で、販売実績が毎年2倍以上になるという成長ぶりを示した。
1993年にはPCメーカーの世界トップ5入りを果たし、ネットワーサーバ市場にも参入して法人市場も拡大していった。
1996年に DELL.COM のサイトを公開して、eコマースの世界的成功例の一つとなった。
2001年にはコンピュータシステムプロバイダとして世界第1位を達成。
2006年からはゲーム、ストレージシステム、IT情報サービス、クラウドコンピューティング、ソリューションサービスなど、多方面の企業を次々に買収し、業域を拡大し続けている。

日本での展開は、1989年にデルファーイースト株式会社(1992年にデルコンピュータ株式会社に、2003年に現在のデル株式会社に社名変更)を設立し、1993年からPC販売を開始した。
翌1994年からは年中無休、24時間制のテクニカルサポートを始め、1997年からオンライン・ストアもスタートさせた。
また2007年にはビックカメラと業務提携して店頭購入できるようになった他、デル・リアルサイトという直営店もオープンし、実物を直接試せないという通販のデメリットを補い、直接購入による販路も広げている。

●本社

社名 デル(Dell)
代表 マイケル・デル
設立 1984年
所在地 アメリカ合衆国テキサス州ラウンド・ロック

●日本法人

社名 デル株式会社(Dell)
代表 郡信一郎
設立 1989年
所在地 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地

理念 CORPORATE PHILOSOPHY

成功を約し、更なる高みを目指す

ビジネスの世界は、様々な選択肢、ネットワーク、そして限りないチャンスに満ちています。
この世界でどのような行動を選択し実践するかということが、私たちの成功とお客様からの評価を大きく左右するのです。
デルが進化を続け、お客様に優れた製品を提供し、新しいビジネスチャンスを捉えて成長していく上で「デルの価値」がすべての判断および行動の指針となります。

デルでは、3つの価値に基づいて、ビジネス上の意思決定を行っています。

【プラスの差を生む結果を提供する。】
デルは、お客様がいかなる環境においても、ITを活用できるよう最善を尽くします。
常に好奇心を保ち、問題を解決するためのスマートな方法を追求し続けます。

【オープンかつ前向きな力でリードする。】
デルは、ダイバーシティを尊重し、社員一人ひとりに活躍の場があると信じています。
誠実なコミュニケーションを重視し、お客様の声に注意深く耳を傾け、行動を起こすことで、世界中の人々が抱える様々な課題を解決するソリューションを提供します。

【誠実かつ正しい方法で成功を収める。】
デルは、法と倫理に則って事業を行い、私たちが暮らす地域社会をより良いものにするために、テクノロジーおよびノウハウを惜しみなく提供します。
また、環境に配慮した方法を用いて事業の拡大に取り組んでいます。

さらなる成長を支援し、世界の繁栄を願う。

私たちの行動の原動力となるものはただ一つ「世界中のお客様が成長し、繁栄するためのITソリューションを提供する」というシンプルな目的です。
この目的は、「ITは世界を変えることができる」、「ITはお客様の成功にとって必要不可欠である」というデルの深い信念に基づくものです。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/purpose-and-valuesより引用

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沿革 HISTORY

以下に同社の主な沿革を記載する。

  • 1984年

    マイケル・デルがPCのメンテナンス会社として PC's Limited を創業

  • 1985年

    初のPC「Turbo PC」を設計、製造

  • 1986年

    業界最速のパフォーマンスを誇るPCをコムデックス見本市に発表

  • 1987年

    初の海外支社を英国に開設

  • 1988年

    株式公開

  • 1989年

    デルファーイースト株式会社を日本に設立

  • 1992年

    デルファーイースト株式会社からデルコンピュータ株式会社に社名変更

  • 1993年

    日本でのPC販売を開始

  • 1996年

    DELL.COMを公開し、オンラインでの製品販売を開始

  • 1997年

    日本本社を神奈川県川崎市に移転

  • 1999年

    米国におけるPC出荷数が1位となり、中・大規模企業向けのPC出荷数およびワークステーションの出荷台数が世界第1位に
    オンラインでのテクニカルサポートを開始

  • 2001年

    ネットワーク機器市場に参入

  • 2002年

    プロジェクタ市場に参入

  • 2003年

    デルブランドプリンタを発表し、家庭用電化製品市場に参入
    社名を Dell Computer Corporation から Dell Inc. に変更。それに合わせて日本法人もデル株式会社に社名変更

  • 2006年

    コンピュータゲーム会社 Alienware 社を買収

  • 2007年

    ストレージシステムメーカーの EqualLogic 社を買収

  • 2009年

    スマートフォン市場に参入

  • 2010年

    タブレット市場に参入

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サービス SERVICE

ファンクション

  • ソフトウェア,周辺機器の製造・販売
  • デスクトップコンピュータシステム
  • ストレージ
  • サーバ
  • ネットワーキング製品
  • モビリティ製品



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求める人材 REQUEST

デルが社員採用面接において重視する判断基準として、対人能力、実行力、優秀性の3点について、以下のような行動特性を挙げている。

対人能力
顧客第一主義: お客様を中心に置き行動を行う事が出来る。
個人的資質:お客様の声に耳を傾ける、責任を持つ、模範を示す、成長し学習出来る。
関係構築: 指針を示す、成長を支援する、創造を喚起する。

実行力
包括的: グローバルな視野を持つ、多様性を認める、他者と協力する、結果を考慮して行動する。
決断力: 勇気ある決断を行う、適切な情報を提供/収集する、行動する。簡素化: 最も重要な事に注力する、作業の流れを合理化する、効果的な手段を選択する。

優秀性
戦略的思考: ビジネスに精通する、先見の明を持つ、将来に向けて計画を立てる。
革新性: 創造力に富み、必要なリスクを負う、常に向上を目指す。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/interviewing-at-dellより引用

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キャリアパス CAREER PATH

デルは社員一人ひとりが最大限に能力を発揮できるよう、業界トップクラスの報酬制度を備え、社員の努力、貢献度を適切に評価するよう努めている。
そのため事業年度ごとに、企業レベル、事業レベル、個人レベルの各段階での成果に基いて、インセンティブボーナスや販売奨励金制度などを活用して成果、業績に応えるようにしている。

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トレーニング TRAINING

デルはキャリア開発を3つのカテゴリに分けて、社員一人ひとりのキャリアサポートを行っている。

1つ目はオンザジョブトレーニングで、これがキャリア開発プログラムの70%を占めている。
OJTでスキル強化やプロジェクト参加の他、自分の実力以上の仕事に抜擢されるストレッチ・アサインメントなどの経験を経て、具体的なパフォーマンスプラン立案までを行う。

2つ目はメンターから学ぶトレーニングで、20%の割合となっている。
「Mentor Connect」というツールを使い、国内・海外を問わず、自分のレベルやスキル、成長したいエリアなどに合わせてメンターを見つけて相談することができる。

3つ目はトレーニングクラスを活用し、内容をリーダーと確認しながら進めていくクラス形式のトレーニングである。
これが残りの10%となる。

この3つのキャリア開発モデルによって、社員一人ひとりがさまざまなリソースを駆使して、それぞれの希望に合ったキャリア開発ができるよう促している。
さらに上司と協力して個人的な開発プラン(IDP:Individual Developoment Plan)を作成し、長期的なキャリア形成の目標設定を目ざすことも可能だ。

またデルでは、さまざまな部署でリーダーシップが発揮されることが求められている。
そのためリーダーシップスキルを伸ばすためのトレーニングプログラムも用意されている。
財務部門における特別プログラム、マーケティングローテーションプログラム、オペレーション部門の特別プログラムなどで、リーダーシップスキル向上を社員に促している。

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社員の声 VOICE

デルの特徴とはどのようなものだろうか。
社員が肌で感じているのは、顧客第一主義、社員の尊重、そして変化とダイナミズムを歓迎していること、である。

デルの社員は皆お客様の成功を支えたいと本気で考えています。
すべての取り組みをお客様第一で考え、カスタマーエクスペリエンスを重視することでお客様の成功に貢献していけることを第一に考えるというカルチャーがあります

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/careers-testimonial-yokoより引用

デルは、お客様と社員を大切にする企業です。お客様と社員が成功を収めるように支援し、お客様と社員に持続的な価値をもたらすことに取り組んでいます。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/our-people-aisling-keeganより引用

デルの中で唯一変わらないこと、それは「変化」です。ぜひそれに備えておく必要があります。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/our-people-steveより引用

デルで働くために知っておくべきことは、デルが、巨大企業であっても、創業時のダイナミズムを持ち続けているということです。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/our-people-sumant-chadhariより引用

デルの企業風土および社内の雰囲気は、積極性とリーダーシップを重んじ、オープンで風通しがよく、多様性を認める、といったものであることが、下記の発言からうかがえる。

デルは、日本企業にありがちな年功序列の文化はなく、ただ単に長年勤める事が最も尊重されるという企業風土はありません。
自ら積極的に意見を出し合い、実行し、実績を上げる事が出来る方が、デルで成功し、活躍している方々と言えることが出来ます。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/careers-testimonial-yokoより引用

社内外にオープンで信頼される関係を築く、やりがいがあり、協力的で、やる気にあふれた企業文化。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/our-people-aisling-keeganより引用

多様性を受け入れて、それらを尊重し、常に革新的です。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/our-people-angelaより引用

「デルは社員を尊重する」と言われるが、具体的にはどのようなものだろうか。
以下の3名はその一例として、キャリア開発への配慮、発言の公平性、女性の働きやすさといったことを挙げている。

デルはチームメンバーのキャリア開発に非常に配慮してくれます。
職能上の枠を超えた異動を積極的に行い、幅広いスキルの開発を進めています。
そのため、社員は別の企業に転職しなくても様々な職能や地域でスキルを高めることができます。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/our-people-steveより引用

すべての従業員に発言の機会を与え、その声によってリーダーシップと会社の方針に影響を与える機会を保証しようという考え方も重要です。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/our-people-angelaより引用

デルはたくさんの女性社員が生き生きと働いていて、結婚、出産を経ても成果を出すことができれば、女性であることがハンディキャップには全くなりません。
男女が関係なく、成果に応じてキャリアを積むことのできる素晴らしい会社だと思っています。

http://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/careers/careers-testimonial-yokoより引用

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プロボノ PRO BONO

デルは「企業市民として責任ある行動をとる」ことを謳い、企業責任を果たすべく、さまざまな分野での活動を展開している。

たとえば世界各国の地域社会に対しては、NGO/NPOなどと協力しながら社会、生活環境の向上を目指している。
教育が行き届かない地域への教育支援や、2011年に開始した小児ガンのケアプログラム、2013年のフィリピンの台風被害やテキサス州オースティンの洪水被害などを始めとする、世界各地での災害支援活動、ボランティア活動などを通しての地域コミュニティ支援、などである。

環境面に関しては、設計、素材選択の段階から環境影響を配慮し、国際エネルギースタープログラム、省電力化製品認定である「80 PLUS」、環境評価システム「EPEAT」などに準拠した製品作りのほか、製品の製造や利用における環境フットプリントへの対応、小さく効率的なパッケージングと配送方法、廃棄製品のリサイクルなど、多くの面で改善対応を進めている。

また世界各地に拠点を置くデルは、社内においても各国のサプライヤにおいても、人種や国籍、性別、宗教などに片寄ることなく、社員の多様性を保持する方針を固持し、グローバル企業のあるべき姿を追い求め続けている。